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助けてと呼ぶ声が聴こえる [科学]

これは読んで楽しい話ではないので、
気持ちが弱っている人は読まないで下さい。
(前の記事の方が気持ちのいい記事ですから)

サリドマイド関連の話です。

 

現代化学11月号のコラム記事にサリドマイドが取り上げられていました。
薬関連の人にとってどれほど興味がある話題なのか想像できませんが、
今朝の朝○新聞(文章はとても読みやすく、内容は問題も多い新聞)に
4分の1面ほど使って丁寧ない記事がありました(私の書いているこの
文は昨日書いたため、昨日は「新聞には小さな記事しかない」と書いて
あったのですが、急遽変更せざるを得ません)。

サリドマイド禍と呼ばれた薬害による生まれつきの障害者を(それも
それを背負って長く生きる人を)生み出した事件はまさに私達の生ま
れた頃の話で(記事によると1957年から販売、日本でも翌年販売
され、1961年にドイツで禁止されて翌62年日本でも禁止された)、
どこかで話題があれば私は目をとめてしまいます。

現代化学の記事には、超一級の危険な薬剤として禁止されたそれが、
別の劇的効果が多数わかって(そもそも胃の薬だったが、禁止されて
まもなくハンセン病による特有の皮膚障害に半日で効果が現れ有効
率99%の劇的な治療効果が発見され、更にベーチェット病、白血病
などに他にはない高い効果が認められ、他にも糖尿病による障害など
劇的効果が他にも見つかってきた)、本夏、日本でも多発性骨髄腫に
対する有効性を認める結論に至り、承認の手続きに入ったとあります。
日本では医師の個人輸入での治療がなされてきたことなどもあって、
高額の医療費負担を強いられていた患者には朗報だそうです(多発性
骨髄腫の患者は年間3~4千人)。

今朝の○日新聞の記事も概ね同じ内容でした。

ところで、
個人輸入とありましたが、そのサリドマイドの輸出元はブラジルです。
この国はハンセン病患者が少なくなく、さまざまな不安を抱えながら
製造せざるを得なかったようですが、1980年代以降、サリドマイドに
よる症状であるアザラシ肢症の子供が多数報告されているそうです。
このことについては別に日経サイエンスのコラムにあったのですが、
ブラジルのハンセン病が問題になる地域は貧困地域であり、文盲率
も高く、妊婦には飲ませるなというマーク(妊婦にバッテン)を見て
堕胎や避妊目的に薬を使った例があると言うのです。

サリドマイドは「悪魔の薬」と言われた薬ですが、
悪魔はなんと弱いところをつくことか。

 助けて・・・・

私は、上記内容を昨日大学同期のメーリングリストに放り込んで
みました。生物系の良識ある仲間達はどう思うのかなと。
反応はまだないですが。
私自身は、どうこの事実を自分の行動に反映していいのかわかりません。

もう少し、前向きにとらえようかとも思います。すなわち、それほどの
危険をまた人類は克服し、したたかに利用しようとしているのだと。

ですが、結局、子供の頃から時々頭を悩ませる問題に行きつきます。
「多くの人の幸福のために、わずかな弱い人の犠牲は致し方ないのか」
ということなのですが。
社会は、「致し方ない」を選択し、私もそれを選択しているようです。
もちろん、できるだけ少ない犠牲で致命的でない犠牲であるようにと
思い、努力はしていますが、自分たち、あるいは自分のために、
見捨てている人があることを思い出して、頭をかかえるのですね。
「原罪」と言うことかもなぁ。

もちろん、自分にかかわる致命的な問題を抱えているときはそんな
ことは忘れています。致命的というのは例えであって、せいぜいが
仕事で失敗しそうとか、奥さんに逃げられそうとか、子供が非行に
走りそうとか、その程度のことであったはずですが。そのくらいで何も
見えなくなるほどしか気にしていないのだけども、
消えない影ではあります。
耳の奥底でこだまする声であります。

調べると、関連する本がありましたので、載せて起きます。
私は、読んでいません。

神と悪魔の薬サリドマイド

神と悪魔の薬サリドマイド

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 単行本

 

追記:はじめ「ハンセン氏病」と書きましたが、
現在は「ハンセン病」とするのが正しいようです。


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marilyn

春分さんのブログを読み、新聞をみましたが、こちらは記事が違っているのか、出ていないようなので、意見のようなものは言えないのですが。。
日頃、具体的に行動することはなくても、頭の中できちんと思いを巡らせてそういうことがある、ということを認識しておく、そういう困難な状況にある人たちのことを、ちゃんと忘れないことは大切だと思います。
私にできることは、きちんと自分よりは、ましな子供たちを育てることかな?
みんなが自分よりましな価値観を持った子供たちを育てることで、過ちを繰り返さない良い世界に少しはなって欲しい。。。と願っています。(すみません、サリドマイド禍に直接ではないですが。。。)
by marilyn (2008-11-07 14:01) 

nikkin

両刃の剣は医学界には多いようですね。薬そのものが「毒をもって毒を制す」の基本原理で発展してきたのですから、致し方ありません。その患者さんにとって、天秤がどちらに傾くのか、そこが大切なのでしょう。
by nikkin (2008-11-07 17:43) 

あずき*

春分様の年齢からすろと記憶がないかもしれませんが
サリドマイドの子供達のフィクションの映像を見たんですが(遠い昔)
その後映画にもなった一人の女性の記録「ノリコは今・・・」という映画・・
母から生まれたノリコ 両手が無い女の子

いっぽ間違えれば悪魔の薬・・・
しかし病状に適した薬ならば処方して欲しい患者もいっぱいいますしね
我が舅も間違った処方により(調べた結果)寝たきりになりました
医学が進歩したといえど 合う薬は やはり神から?それとも悪魔から?
Drがちゃんと患者に合う薬を知っているべきだと思う!
by あずき* (2008-11-07 19:40) 

いぬ

一方でとても危険だが もう一方では助かる可能性もある
そんな薬で 可能性のある側なら欲しくなりますね
治る可能性の少ない患者さん それ以上に その家族は
治る可能性のある薬があると知ったら手に入れたくなりますね
家族が大切で 他で危ない可能性がある そんな事は忘れてしまいます


by いぬ (2008-11-07 20:18) 

mi-chan**

私もあずき*さんと同じく「ノリコは今」の映画見た記憶があります。
色々と難しい問題ですね。

by mi-chan** (2008-11-07 20:19) 

aya

毒にも良薬にもなる・・・何れにしても、処方を間違わなければいいのですが。 妊婦の救急医療拒否のように、その医師不足、その為に正しい判断が 出来ずに患者が亡くなる・・・これも問題です。
生まれながらに障害を持つ人達の事、忘れてはいけない。 しかしその薬で助かる人もいる、残酷なことですね、でも現実なんですね・・・初めて知りました、サリドマイドの2面性。

by aya (2008-11-07 21:06) 

めもてる

この薬の記事読みました。製造がブラジルとは知りませんでした。

by めもてる (2008-11-07 21:39) 

SilverMac

出来れば、薬は飲みたくないですね。
by SilverMac (2008-11-07 22:34) 

ゴーパ1号

夏頃、そう、ニュースか何かの情報番組で薬が認証されるとか
って見たような見ないような…。。
えっ?と思ったような、ないような。。。


by ゴーパ1号 (2008-11-07 22:42) 

ももこ

ベトちゃんドクちゃんを生み出した薬が今度は治療薬として承認、複雑な気持ちですね。飛ばして読んでいた科学欄、春分さんのおかげで反省でした、よく読みました。
by ももこ (2008-11-08 00:14) 

きまじめさん

私はもう現役引退していますが、若いころは、恥ずかしながら、一部の優秀な人々を除き末端の薬剤師はただ薬を作ることに専念している状態でした。
現在は、薬剤師も自分の使命を自覚して優秀な人材が増えてきており、
相互作用、服用量、薬害等を綿密にチェックしております。
知る限りでは、医薬分業により患者さんとじっくり対話するようになりましたので、
少なくともサリドマイドに関しては、再び不幸な過ちを犯すことはないと思います。
不幸を背負った方は、サリドマイドという薬名を聞くのも苦しいでしょうが、
現実にその薬で効果を挙げ、認可されないがために、個人輸入に頼っていた方々からすれば、今回の認可はこの上ない朗報であります。
私は、これが弱いものを犠牲にしてまでの決定だとは思いたくありません。
by きまじめさん (2008-11-08 02:15) 

春分

marilynさん、
コメントしにくい記事にコメントして頂きありがとうございます。
> 日頃、具体的に行動することはなくても、頭の中できちんと思いを巡らせて
> そういうことがある、ということを認識しておく、そういう困難な状況にある
> 人たちのことを、ちゃんと忘れないことは大切だと思います。
私もたぶんそんなことが言いたいのかと思います。
よいお子様達に恵まれたのですね。いや、日々の努力が実ったのでしょうね。
うちの子供達もおおよそ健康に子供時代を終えようとしています。
その次の世代に悪魔の薬やら道具やらわけのわからないものが忍び寄らないよう、
よく言っておかないといけませんね。

nikkinさん、
> 薬そのものが「毒をもって毒を制す」の基本原理で発展してきたのですから、
漢方の考え方はそうではないようです。医食同源、上薬の考えがありますから。
上薬は毎日飲んでも副作用のない薬(人参、甘草、大棗など)です(よく調べる
と飲みすぎるとやはり副作用はあるようですが)。
> 天秤がどちらに傾くのか、
匙加減ですね。技術を利用しすぎてもしなくても人の道を外れる。難しいですね。

あずき*さん、
> その後映画にもなった一人の女性の記録「ノリコは今・・・」という映画・・
近所に住んでいた女の子がこの話で読書感想文を書き賞を取って、
私は、そのときにそんなことがあるのだと認識したと思います。
小学校の頃は、女子の方が大人ですから、「すごいなー」と思ってました。
> 我が舅も間違った処方により(調べた結果)寝たきりになりました
医者には医者の苦しみがあるのでしょうし、どれほど優れていても重過ぎる
責任は負えないのかもしれませんが、結局弱いところにつけが回るのなら
大げさですが国民みんなで考えて解決すべき問題があるように思います。
医者と患者の関係は本来いいものであるはずだと思うし。

いぬさん、
> 家族が大切で 他で危ない可能性がある そんな事は忘れてしまいます
そうだと思いますし、それでいいのだと思います。

mi-chan**さん、
> 私もあずき*さんと同じく「ノリコは今」の映画見た記憶があります。
私は映画は見ていないです。
肩から直接手が生えているという映像はまずは直視したくなかったです。
臆病なのです。ただ臆病で何かを失うことなどあってはならないと思って。

ayaさん、
> 妊婦の救急医療拒否のように、その医師不足、その為に正しい判断が
> 出来ずに患者が亡くなる・・・これも問題です。
気がつくと私の稀に書く科学ネタは「母と赤ちゃん」ネタが多いです。
大切なものの象徴なのかもしれません。
> 生まれながらに障害を持つ人達の事、忘れてはいけない。 
どちらかと言うと、私は忘れがち避けがちです。実は身近な問題なのですが。

めもてるさん、
> この薬の記事読みました。製造がブラジルとは知りませんでした。
例の新聞ですか。内容はともかく文章がだんぜん読みやすくて。

SilverMacさん、
> 出来れば、薬は飲みたくないですね。
忘れん坊なので、私もずっと飲み続ける薬に世話になりたくないですね。

ゴーパ1号さん、
> 夏頃、そう、ニュースか何かの情報番組で薬が認証されるとか
> って見たような見ないような…。。
私も承認されたものと思ってましたが、承認の方向で手続き中だそうで。

ももこさん、
> ベトちゃんドクちゃんを生み出した薬が~
それは枯葉剤のダイオキシンですね。戦争の道具として作られました。
これもたいへんな問題です。
米国の連中はかずかずの悪魔の所業を無し、責任を取ってませんね。
一方で、サリドマイドについては米国では許可されませんでした。
1人の審査官が慎重だったためです。自分の仕事をきちんとやることは
どれほど大切か知らせれる話です。

きまじめさん、
> 少なくともサリドマイドに関しては、再び不幸な過ちを犯すことはないと思います。
そう思いますが、たとえばこれまでも医者なら個人輸入ができたのだと
知ることができました。悪意を持って使う医者がいたならどうかと考えます。
徹底したコントロールが必要でしょうね。そうしてくれるとは思いますが。
> 私は、これが弱いものを犠牲にしてまでの決定だとは思いたくありません。
誰かから、そんな言葉が聞きたかったのかもしれません。
ありがとうございます。

by 春分 (2008-11-08 07:53) 

春分

やっぴーさん、
弱ってる人は見なくていいんですよ。
最近の記事をたくさん見てくださりありがとうございます。
今回は気の迷いがありましたが、元気の出る記事をできるだけ多く書きますね。
by 春分 (2008-11-08 07:56) 

moonrabbit

効く薬はまた逆もあるということですね。
正しい知識を正しく広めるということができない環境が一番怖いですね。
中国といい。。。(--;
by moonrabbit (2008-11-08 08:48) 

めりっさ

コメント欄で話題になっている「ノリコは今…」は、子どもの頃見ました。当時は素直に感動して見ましたが、ノリコさんのように前向きに生きられる人ばかりではないでしょうし…その他のサリドマイド禍の被害者の方たちは、その後どんな人生を歩んでいるのでしょうね…。一歩間違えれば人事ではなかった世代だけに、よけいに考えさせられます。
>「多くの人の幸福のために、わずかな弱い人の犠牲は致し方ないのか」
本当に大きな問題です。予防接種の副反応の問題など、まさに、社会に感染症が蔓延しないためには、千人に一人程度の副反応には眼をつぶるしかない…と考えられているのが現実ですね。しかしその千人に一人がうちの子かもしれないわけですし…。
せめて、そういった現実を知っておきたいし、苦しんでいる少数の側の人の立場を思いやれる人間でありたい…というか、そのくらいのことしかできないのですが…。

by めりっさ (2008-11-08 09:33) 

チヨロギ

ブラジルのお話、悲痛な思いで読みました。
貧困と教育の問題は切り離して考えることができませんね。
最低限の教育が受けられれば、救われる命もあったでしょうに・・・。
朝○新聞に書かれたサリドマイド関連の記事のほうは全然気づかず、
もっとちゃんと読まなきゃと反省しました(>_<)
自分には、何か行動を起こす勇気も能力もありませんが、
せめてこの事実を頭の隅に、常に置いておきたいと思います。
by チヨロギ (2008-11-08 14:52) 

pace

数年前母が多発性骨髄腫にかかり
色々と外国の文献も調べサリドマイド剤を使えないかと医師に相談したことがあります。
大学系列の違いか医師にはケンモホロロでした
昨今の新聞記事を読むにあたって、あの時使っていたらどうだったのかと妻とも話します。
お話の論点とは違ってしまいましたが、ちゃんと管理され、開かれた医療体制が望まれるところですね。
by pace (2008-11-08 14:53) 

春分

moonrabbitさん、
> 正しい知識を正しく広めるということができない環境が一番怖いですね。
日本人が正しい知識を持っているのかどうかはまた少し怪しいですが、
他国よりはましかもしれませんね(たとえば米国とかか)。

めりっささん、
> ~ノリコさんのように前向きに生きられる人ばかりではないでしょうし…
この話を書いた後、少しだけネット検索してみたら、たくさんではないけど
有名になった人も何人かいるようです。海外ではギタリストがいるらしい。
足で弾くのですけどもね。有名じゃなくても、ふつうに生きているのかもなぁ。
> ~一歩間違えれば人事ではなかった世代だけに、~
あれ?同世代ってことではないですか。
>「多くの人の幸福のために、わずかな弱い人の犠牲は致し方ないのか」
> しかしその千人に一人がうちの子かもしれないわけですし…。
「1万人助かるとして、自分の子供を犠牲にするか」なんてことがあれば、
私は少し悩むかもしれません。千人ならうちの子を取るが。
ま、余計なことは考えずに、目の前のことを丁寧にやることかもしれません。

チヨロギさん、
> ブラジルのお話、悲痛な思いで読みました。
読ませちゃってすみません。
> 貧困と教育の問題は切り離して考えることができませんね。
> 最低限の教育が受けられれば、救われる命もあったでしょうに・・・。
そうですね。
それと、この薬で障害を持った子は半分が死産だったようです。
生きるのがより苦しいのか、死ぬよりはましなのか。
> せめてこの事実を頭の隅に、常に置いておきたいと思います。
私もそんなことを考える次第です。

paceさん、
> 数年前母が多発性骨髄腫にかかり色々と外国の文献も調べ
> サリドマイド剤を使えないかと医師に相談したことがあります。
すごく反省しました。私の母もガンで他界しましたが、調べ込みは
不十分だったと思います。がんセンターとかのHPは充実してましたが。
> 大学系列の違いか医師にはケンモホロロでした
流儀はありますね。全面的に否定はしませんが、医者じゃないので異様に
思います。
> 昨今の新聞記事を読むにあたって、あの時使っていたらどうだった
> のかと妻とも話します。
考え、話すことで、まだ生きている者、これから生まれ来る者がより良く
生きられるのだと思います。お母上もそれを望まれることでしょう。
> ちゃんと管理され、開かれた医療体制が望まれるところですね。
10年後に、読み返すことがあったなら、どう思うでしょう。
「すっかりよくなったなぁ」だといいのですがね。
by 春分 (2008-11-08 17:22) 

はてみ

11月7日付の新聞の「再承認されたサリドマイド」の文字を見て驚いた一人です。
やはりサリドマイドというと薬害がすぐ連想され、それが再承認されるなんてと、
あらためて記事と、あわせてアスパラクラブの記事を読んでみると、
なるほど別の病気に「ほかに替えがたい効果」があるからなのですね。
サリドマイドが睡眠薬、精神安定剤として販売開始された当時は(胃腸薬でもあったのですか)
アメリカでは承認されませんでしたが、1998年にはハンセン病治療薬として承認されているとのこと。
そして日本でも2005年に希少疾病用医薬品、そう、春分さんが去年の秋に書いていた
オーファンドラッグに指定されていますね。
あれからムコ多糖症に関する仕事をする機会があったのですが、
さらに家族が難病(特定疾患)になり、新薬承認をまだかと待ちわびる人の気持ちも、
以前よりは身近なものと感じています。
このようなブログ記事は、一種の「目覚めよと呼ぶ声」でもありますね。
(11月6日付朝○新聞には、記事を見つけることができませんでした)

by はてみ (2008-11-08 18:59) 

ぱふ

サリドマイドは、妊娠中に眠れなかった母が手をのばしかけたそうです。
ものすごく際どいところで私はセーフでしたが、それだけに
他人事ではありません。
遅い遅いといわれる厚生省の薬に対する承認について、とか、
自己責任を取らせる前に教育が必要なんだ、とか、
いろんなことを考えながら拝読しました。

by ぱふ (2008-11-09 03:03) 

mimimomo

おはようございます^^
危険があってもそれを回避するよう努力することによって生かされる劇薬。わたくしは使うべきだと思います。
by mimimomo (2008-11-09 05:31) 

春分

はてみさん、
> ~そう、春分さんが去年の秋に書いていたオーファンドラッグ~
そっちもついでに書こうかと思ったのですが、難しくて止めました。
albireoさんからも言われてましたしね。書かないとね。
> このようなブログ記事は、一種の「目覚めよと呼ぶ声」でもありますね。
ゴーパさんのところの記事がありましたし、気がつかれましたか。
仕込んでおいたところを見つけてもらえるのはうれしいですね。

ぱふさん、
> サリドマイドは、妊娠中に眠れなかった母が手をのばしかけたそうです。
本当にきわどいところですね。で、もって、同世代ですね。
タイミングがあって飲んだらみんな障害がということではないのでしょうけど。
> いろんなことを考えながら拝読しました。
そうであるならいいのですが。
「みんなの知らないことを知ってるぞー。嫌なことも書けちゃうぞー」という
子供っぽい理由で書いてはいないかと、どこかで後ろめたいので。

mimimomoさん、
> わたくしは使うべきだと思います。
いつもmimimomoさんに勇気を頂いてます。

by 春分 (2008-11-09 09:25) 

solty

私も致し方ない という方向へ向かっているように感じます。ひとつの国の中で起こる格差にはやたらと敏感になるのに世界の格差には多少鈍感に・・。
by solty (2008-11-09 10:33) 

春分

soltyさん、
> ひとつの国の中で起こる格差にはやたらと敏感になるのに世界の格差
> には多少鈍感に・・。
そうですね。あまりに知らないのかなと。知らなければと思います。
ただ、ここのブログの中でも最近弱者が切り捨てられる例を見る次第で、
国内の問題の深刻さを身近に感じました。実際、貧困者指数のようなもの
があるらしいですが、日本の数字はすでに先進国中でも米国に次ぐほどに
悪化しているそうです。
by 春分 (2008-11-09 18:48) 

春分

トラックバック頂いた方へ
トラックバック承認を入れ忘れてアップしていました。
糖尿病ということでのトラックバックと思いますが、関連は微妙なので
コメントがなければ、一週間程度のうちに削除させて頂きます。

by 春分 (2008-11-09 18:52) 

asahama

職場の上司(薬剤師)が、
薬は「楽になる葉っぱ」(草かんむりに楽と書く)
って書くと言ってました。いいえて妙な感じです。
やっぱり毒でもあるんですよね。
副作用や薬害。
比較衡量のむずかしさ。
by asahama (2008-11-16 22:30) 

春分

asahama さん、
> 薬は「楽になる葉っぱ」(草かんむりに楽と書く)
> って書くと言ってました。いいえて妙な感じです。
「楽しくなる葉っぱ」ということでしたら、今話題の別の薬の話ですね。
後で楽しくないことになりますけども。
by 春分 (2008-11-17 21:58) 

mi87

弱い人たちの犠牲の上に承認されるわけではなく、それを使うことで少しでも効果を期待される方々がいらっしゃる以上やはりそれは十分考慮されるべきことだと私は考えます。 その薬に一路の光を見出しておられる人もおいでですから。 
医薬分業が言われるようになり、他職種がチームでフォローしあうことは本当に大事だと感じています。 認可に当たっては、十分な検証と使用のきちんとしたガイドラインが提示され、使用する医療関係者も学び、十分な説明を受けた治療や処方を受ける側も参加するべきなのではないかと思います。


「医者には医者の苦しみがあるのでしょうし、どれほど優れていても重過ぎる
責任は負えないのかもしれませんが、結局弱いところにつけが回るのなら
大げさですが国民みんなで考えて解決すべき問題があるように思います。
医者と患者の関係は本来いいものであるはずだと思うし。」

みんなで考える問題だと先日書いてしまった自分としては…
春分さんのこんなコメントでちょっと救われた今夜の私です 


by mi87 (2008-11-18 18:45) 

Loby-M

はじめまして。
どういう偶然か、サリドマイドの輸出元である、とご指摘のブラジルから書いています。
サリドマイド過についてはたしかに1960年代頃にたいへん問題となりましたが、ブラジルがそれほど深い関係があるとは知りませんでした。
たいへん興味深く読ませていただきました。

by Loby-M (2011-06-04 00:51) 

春分

Loby-Mさん、
古い記事にコメント頂き、ありがとうございます。
改めて読んで見て、まじめないい記事だと思います(自画自賛)。
最近は軽い記事ばかりと反省しましたが、それよりなにより、まだまだ
世界には難しい問題だらけですね。見ないですませたい思いもあるが。
by 春分 (2011-06-04 11:52) 

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