ちきゅう [科学]
なかなかブログに向えないことは相変わらず自覚しております。
鳥ブログであったはずなのに前回も良くわからない施設の一般公開ネタ
であったことも、申し訳なく思う次第ですが、
また、一般公開ネタです。
探査船「ちきゅう」の八戸市制88年記念一般公開。
そもそも「ちきゅう」が何であるかを、知らない人もいらっしゃるかと。
と言うか、知らない人の方がおおよそ多いかもしれないと思われます。
もちろん、答えは「探査船です。」と言うことですが。
では、「何を探査するか?」であります。
「地球です。」とお答えしたい。でも、それでは不親切です。
そして、写真の船に書かれるJAMSTECとは?
探査船ちきゅうは、世界一の海底掘削船です。
英語では、Ocean Drilling Vesselです。
船の上からドリルを降ろし、
海底下を更に7500m掘削します。
つまり、地表とマントルの境界「モホロビチッチの不連続面」まで
掘り進み、地球の成り立ちや地震の仕組みや生命の根源に迫ります。
英語では、Ocean Drilling Vesselです。
船の上からドリルを降ろし、
海底下を更に7500m掘削します。
つまり、地表とマントルの境界「モホロビチッチの不連続面」まで
掘り進み、地球の成り立ちや地震の仕組みや生命の根源に迫ります。
JAMSTEC(海洋研究開発機構)により運行されますが、
他国研究者も乗り込む国際プロジェクト「統合国際深海掘削計画」の中心の船です。
JAMSTECは「しんかい6500」やその支援母船「よこすか」等他にも
多くのスペシャルな船舶を有する海のサンダーバードみたいな研究組織ですね。
「ちきゅう」も、これまでも、地震研究や海底資源(メタンハイドレートとか)
研究に成果を上げていますが、今月からは当初の大目的のマントルまでの掘削
プロジェクト(「モホール計画」)の候補地3ヶ所の調査にかかり、
2020年に掘削が開始されるそうです(「どうだったっけな?」と調べたら
そんなことになっていました)。
そんな、ミッションを前に、八戸で一般公開でした。
本当はいろいろ用事はありましたが、もう見られないかもと思って、
見に行きました。ついでに温泉も行って函館の留守宅の様子も見ると
言うことにして、奥さんもつれて我が家全体の家計より出費させて、
行って参りました。レンズを買うため貯めている資金を半減させずに
すみました。
マントルにも資源にも興味のない人でも、船好きなら見るに値します。
全長210m、全幅38m、総トン数56752トン。
船底からの高さ130mは、巨大です。喫水9mを引いても120m。
他国研究者も乗り込む国際プロジェクト「統合国際深海掘削計画」の中心の船です。
JAMSTECは「しんかい6500」やその支援母船「よこすか」等他にも
多くのスペシャルな船舶を有する海のサンダーバードみたいな研究組織ですね。
「ちきゅう」も、これまでも、地震研究や海底資源(メタンハイドレートとか)
研究に成果を上げていますが、今月からは当初の大目的のマントルまでの掘削
プロジェクト(「モホール計画」)の候補地3ヶ所の調査にかかり、
2020年に掘削が開始されるそうです(「どうだったっけな?」と調べたら
そんなことになっていました)。
そんな、ミッションを前に、八戸で一般公開でした。
本当はいろいろ用事はありましたが、もう見られないかもと思って、
見に行きました。ついでに温泉も行って函館の留守宅の様子も見ると
言うことにして、奥さんもつれて我が家全体の家計より出費させて、
行って参りました。レンズを買うため貯めている資金を半減させずに
すみました。
マントルにも資源にも興味のない人でも、船好きなら見るに値します。
全長210m、全幅38m、総トン数56752トン。
船底からの高さ130mは、巨大です。喫水9mを引いても120m。
青函連絡船摩周丸で132mです。8327トン。
南極観測船ふじが100mです。最新の二代目しらせでも138m
原子力船むつも130m。
南極観測船ふじが100mです。最新の二代目しらせでも138m
原子力船むつも130m。
戦艦大和は263m、64000トン。
タイタニックは269m、46328トンですが。
少し負けているだけです(まあ、勝ち負けとかではないわけですが)。
高さも、青森、岩手、秋田には100m超の建物はないので、
高さ120mのちきゅうは、北東北最高建築物と言うことになろうかと
思われます。
メカ好きにもお奨めでした。
そもそも、海に浮かぶ船から、パイプを立てて掘るのは易しいはずは
ありません。しかしながら、地表は大陸下では厚く、マントルまで掘る
なら、外洋海底下でなければなりません。
ありません。しかしながら、地表は大陸下では厚く、マントルまで掘る
なら、外洋海底下でなければなりません。
海底を掘るドリルは特別の鋼管、ライザーパイプで導かれます。
巨大な船の半分はパイプ置場の様です。
パイプのジョイント部にはある程度の緩衝材は入るようですが、
揺れるライザーパイプを支えるのは巨大な緩衝装置ライザーテンション。
(黄色に塗られた部分がライザーテンションですね。)
この船はジーゼルエレクトロニクス駆動、即ちジーゼルで発電し、
電力でモーターを回して動きます。
電力でモーターを回して動きます。
海面下なので一般公開で見えるはずもないのですが、前後3基ずつ
6基のアジマススラスターとサイドスラスターを有する船です。
アジマススラスターとは全方向に向けられる推進器(スクリュー)で
たぶん荒れる海でも正確に船を1点に留め置けるシステムです。
6基のアジマススラスターとサイドスラスターを有する船です。
アジマススラスターとは全方向に向けられる推進器(スクリュー)で
たぶん荒れる海でも正確に船を1点に留め置けるシステムです。
使い終わったドリルヘッドも展示されていました。
使い終わったので、さわり放題。
使い終わったので、さわり放題。
フットサルコート大と言うヘリポートは入れてもらえなかったですが
撮影OK(「停泊している他の船は撮らないで欲しい」とは言われ
ましたが)で、スタッフ(普通の研究者や船員が対応して頂いたと
思いますが、東南アジア系の方も多くおられ、美人研究者もおられ)
もフレンドリーで、とても良い一般公開でした。
撮影OK(「停泊している他の船は撮らないで欲しい」とは言われ
ましたが)で、スタッフ(普通の研究者や船員が対応して頂いたと
思いますが、東南アジア系の方も多くおられ、美人研究者もおられ)
もフレンドリーで、とても良い一般公開でした。
もっとも、空が晴れていたら、もっと良かったのだが。
実は台風18号が来ておりましたので、17日、18日に予定され
ていた公開は17日だけになりました。18日予約者は17日午前
に新設された時間枠に振り替えられましたが、遠方からの方の中に
は見学を断念された方もいらっしゃったかと思います。
ていた公開は17日だけになりました。18日予約者は17日午前
に新設された時間枠に振り替えられましたが、遠方からの方の中に
は見学を断念された方もいらっしゃったかと思います。
(パノラマ写真も撮っておきました。保存頂けば、3000X1200ピクセルの画像。)
Tシャツや帽子も売ってました。
私のは「ちきゅうTシャツ」。
うちの奥様はデザイン性ゆえに「しんかい6500Tシャツ」を買ってました。
さて、そんな滅多にない一般公開ですが、
12月に清水港であるそうです。
既にはがきによる事前登録受付中。まもなくネット受付も始まります。
事前登録は必要ですが、無料公開。撮影は自由。お土産にピンバッジももらえました。
少しはしゃぎ過ぎの報告ではありますが、そんなことで。
楽しかったもので、ご勘弁下さい。ではまた。
楽しかったもので、ご勘弁下さい。ではまた。
こういう船を見るだけでも興奮するのに、
中まで見る事ができたなんて、すごく羨ましです(^_^)
by sasasa (2017-10-01 19:07)
前回も思いましたが
こいうデッカイとこにギモンもったり
研究したり そう思う人すごいな〜
とか 頭の構造 すごいな〜
とか おもっちゃう
by ねこじたん (2017-10-02 08:00)
おはようございます。
いい名前!「ちきゅう」
by ゴーパ1号 (2017-10-04 08:12)
こんな探査をしていたとか、こんな船があるだとか、まったく知りませんでした。
スゴイことをしているんですね。地球の成り立ちとか、生命の根源とか...。
by sakamono (2017-10-05 20:57)
はしゃいでる春分さん、素敵です(^ー^)ノ☆*.。
記事を読んでいるだけで
なんだかモノ知りになった気が・・
マントルまで掘って、
そこから溶岩が流れ出て来ないのかしらん(・◇・)?
by まこ (2017-10-09 09:36)
sasasa さん、
> こういう船を見るだけでも興奮するのに、
> 中まで見る事ができたなんて、すごく羨ましです(^_^)
そういって頂けると少しいい気になってしまいます。
何年か前から「ちきゅう×一般公開」で時々見ていました。
望みを持ち続けるのが良いのかと思います。
ねこじたんさん、
> こいうデッカイとこにギモンもったり
> 研究したり そう思う人すごいな〜
というか、ここに予算をつける人がすごいです。
まあ、前回のと違い地震予知とか資源開発とか説明しやすいですが。
ゴーパ1号さん、
> いい名前!「ちきゅう」
「マントルドリラー」とか略して「まんどりる」でも良かったかも
しれませんが、まあ、いい名前だと私も思います。
sakamonoさん、
> こんな探査をしていたとか、こんな船があるだとか、まったく
> 知りませんでした。
案外知らないものなのだなーと言うのが、私の正直なところです。
旅のすぐ前に「週末はちきゅうの一般公開を見に行くんだ」と会社
の人に行ったら「いいですねー、中もみられるのですか?」と食い
つき抜群でした。民間とは言え研究所はそんなのばかりの職場です。
まこさん、
> はしゃいでる春分さん、素敵です(^ー^)ノ☆*.。
ははは。
> マントルまで掘って、
> そこから溶岩が流れ出て来ないのかしらん(・◇・)?
マントル層はカンラン岩質の固体です。固体でも流動しますが、
溶岩みたいには流れません。
カンラン岩だと言いましたが、掘った人はまだいないので、
詳しくは良くわからないはずです。金やダイヤモンドだらけと
言うこともあるかもしれません。夢のある話です。夢ですが。
by 春分 (2017-10-09 20:43)