「脳の主役はグリア細胞か?」という話 [科学]
日経サイエンス04年7月号18~27頁よりの内容から。
タイトルは「思考をつかさどるグリア細胞」
キャッチがついていて、「脳には隠れた主役がいた!」
少し古い話だし、ネット上にも専門の方々が書いているが、
昨年一番ぶっとんだのがこの記事だった。
(ただ、面白さを伝えられる自信がない。つまらなかったらすみません。)
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グリア細胞って何だろうと言う人もいると思うのだけど、
日経サイエンスの記事を読む前の私の知識は以下のような
内容だった。
・脳に神経細胞と共に存在し、神経細胞に栄養供給する(?)。
・アインシュタインの脳には(脳細胞数は人並みながら)
グリア細胞は人並み外れて多かった。
記事の内容に従い、補足すると、
・脳や脊髄では神経細胞の9倍を上回る数存在(多いな!)。
・アインシュタインの(高次思考を司る)連合皮質で
この細胞が非常に多く、他の部位よりはるかに多かった
(そういうことだったか)。
ところが、
このグリア細胞は単なる栄養供給係ではないらしい。
神経細胞が電気信号ネットワークを作って情報処理システム
として働いているというのが常識と思うのだが、グリア細胞
のやつは電気信号とは違う独自のネットワークを持っているし、
それが神経細胞の活動を制御しているらしい。
つまり考えることに関係しているってことだ。
その筋の研究をしている人にはもう常識かもしれないが、
ここ数年でわかってきたことらしいし。私は驚いたな。
つまり例え話にするとこんなことか:
自治会長さんたちの総会だけで進んでいた話が、
本当は、うわさ話とか、井戸端会議とか、飲み屋の密会とか
さまざまなコミュニケーションで方向性が決まっていたみたいな、
そんなところか(もっと良い例えがあるといいのだけど)。
グリア細胞はともかく神経細胞の9倍存在するわけで、
ついでに言うと、神経細胞と違い増えることができる細胞だ。
脳のイメージがずいぶん変わった。
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