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科学雑誌でみた笑える(?)イラスト [科学]

新年早々ブログを離れていましたが、予想よりも早く戻ってまいりました。
私事ながら、叔父が亡くなりました。必ずしも幸福な最後とは言えませんでした。
引っかかる思いはまたいつか関連する記事として書くかもしれません。
何れにしろ、今生きている者が、その1日を喜べるようなことを書かないと。
それと、3日分の多くの方の記事を見ないと・・・・。いいのがいっぱいだろうなぁ。

書く方は、少し笑える話からがいいでしょう。 日経サイエンス(サイエンティフィックアメリカン日本版)のユーモアコラムのイラストを載せます(著作権ポリシーの表示が見当たらず、引用できると考えます)。


日経サイエンス2006年2月号より引用。

説明も野暮ですが、ダ・ビンチのパロディですね
妙に面白くないですか。

 

(元はこれですね。)

このコラムは皮肉な笑いが売りの毎月連載の記事なのですが、
皮肉な笑いが往々にしてそうであるように、テーマは必ずしも笑える話ではなく、
「インテリジェントデザイン(知的な設計)」という考え方についての記事でした。 この考え方は、「生命は自然にできるとは思えないほど複雑ですばらしい。だから
特別なインテリジェントデザインがあったと考えられる」ということで、
「インテリジェントデザイナー(正体は伏せられているが、ご想像の通り)」
(記事のままの表現)の存在を主張される。と言う考えです(どのような団体
による主張であるかはご想像の通り)。ここまでだと、まあ「考え方」として容認
できそうですが、これを「教科書に載せて教えろ」、「法律で肯定しろ」と言われ
ることにまともな科学者は強く警戒しています(・・・いるはずです)。

もう少しだけ具体的に書きますと、
記事の主テーマは、「キリスト教系情報誌で「皇帝ペンギン」という映画について
「一夫一婦制や犠牲的精神、子育てなどの伝統的規範を全面的に指示している」
(記事からの引用)として「(ペンギンは)インテリジェントデザインの証拠」と
言っている-ことに対する非難です。
「鳥なのに海まで100km歩かなければならないデザインが本当に知的な設計か?」
とか、ペンギンの一夫一婦制は毎シーズン違うペアだけど、宗教家としてはいいのか
(「確かにアンジェリーナ・ジョリーやジェニファー・アニストン(ブラッド・ピットの新恋人と
元妻)の存在は自然の驚異(偶然できたと思えないすばらしいもの)だが、毎年奥さん
を変えるようなハリウッドスターを道徳家は肯定していたっけ?」と書いてます)。
 

私は宗教に対し否定的ではありません。宗教家の方もいい方が多いと思います。
「人の力の及ばないことがある」と考えた方が、いろいろなことがうまく行くでしょう。
しかし宗教と知的堕落(無知の容認と権威主義)が結びつくと危険極まりないことは
歴史に明らかです。良識(幅広く偏りのない知識)を持ち、自分で考えなければね

なかなかできていませんけどね。

***

なお、「暫く留守にします」という元旦の通知は業務連絡ですので消します。
頂いたnice!は、しっかりやれとの激励かきちんと連絡することへの肯定と思います。
ありがとうございます。でも、消しますね。
ステラー海牛のネタは準備中です。本年もよろしくお願い致します。

引用元:

日経サイエンス 02月号 [雑誌]

日経サイエンス 02月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日経サイエンス
  • 発売日: 2005/12/24
  • メディア: -


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コメント 10

函館からお戻りになったのですね。今年もよろしくお願いいたします。
時々、えせ宗教家と思いたくなるような『説』を説かれる方がおいでになりますね。自分自身が利口になることが大事でしょう・・・ネ。
by (2006-01-04 21:31) 

あけましておめでとうございます。
ゴブサタしてました。
今年もよろしくお願いします。
“気軽”に、うちにものぞきに来てください。

ペンギンのパロディー、なかなかです。
by (2006-01-04 23:01) 

sakamono

ご訪問ありがとうございました。リンクからやってきました。
実におもしろいですね。写真も文章も。過去記事の科学ネタ(?)もおもしろかったです。
また拝見させていただきます。
by sakamono (2006-01-05 02:01) 

いろいろと本を読まれるんですね。
私もこの手の話や科学の話は好きなのですが、
読む暇がないです。
by (2006-01-05 19:45) 

春分

mimimomoさん、
私こそ、今年もよろしくお願いいたします。
えせ宗教家にも困ったものですが、信じ切っている方も困りますね。

誠大さん、
すみません、ご無沙汰してしまって。
手が回らなくて、最初から存じ上げている方の所だけ回ってました。
> ペンギンのパロディー、なかなかです。
ありがとうございます。

sakamonoさん、
いらして頂き、お褒め頂きありがとうございます。
科学ネタも充実させようと思います。私の勉強にもなりますし。

kijimu-naさん、
> いろいろと本を読まれるんですね。
いえいえ、過去のわずかな蓄積を食いつぶしております。
でも本を読む意欲は、ブログパワーで若干持ち直したかもしれません。
by 春分 (2006-01-05 20:12) 

欧州の史跡をみると宗教の独善性、むごたらしさがよく見えます。恐ろしいと感ずることがありました。
by (2006-01-06 00:08) 

せつこ

難しい本を読まれていますね。
宗教は人を救うためにあるのか、いじめるためにあるのか、
私はシナプスが足りないのでよく分かりません。
by せつこ (2006-01-07 11:51) 

春分

閑居老人さん、
> 欧州の史跡をみると宗教の独善性、むごたらしさがよく見えます。
重いお言葉ですね。私たちもその上に乗る西洋文明全体への反省。
キューガーデンもベルギーの似たような温室もアジア、アフリカの犠牲を伴ってあるのかもしれないし。ある程度の犠牲やアンバランスを覚悟すべきか、やはり、答えは出ません。

せつこさん、
本当に難しい本は最近読めていません。やはり細胞が減ってまして。
お酒などは飲み過ぎないようにしないといけませんねぇ。
さて、実家にて浄土真宗のお寺から頂いたカレンダーには以下の通り
「苦難から逃れるためでなく、乗り越えるためにお念仏はある」
はいな。そんなもんでしょう。思想として、その精神は理解致します。
by 春分 (2006-01-08 15:03) 

えみる

ご無沙汰しておりました。
動物の不思議を、人間の価値観ではかるというのもどうかとは思いますが・・面白いですね。この映画はわたしも昨夏に観たので懐かしく思い出しました。
近代文化は「ムダを省く発想」が根底にある、というのが定説ですが、「間」のもつ意義も、あちこちで実証されていますものね。宗教や非科学的・非合理的なことというのもそこに当てはまり、それはそれで合理的価値を生んでいるように思えます。
by えみる (2006-01-09 15:55) 

春分

えみるさん、nice!なコメントですね。
人間の視点で語るべきではないことはコラムの筆者も指摘してます。
その上で「それはともかく一貫した発言をしては」と言ってました。
「間」という表現が適当かどうかはわかりませんが、おっしゃることはわかるように思います。効率は文明の片翼に過ぎず、それとは独立した話として科学的ではない「体系」もまた合理的で一貫していたりするものでしょう。
それはそれとして、映画は見てません。誘われたのに行かなかった。
というわけで話がつづけられないのが残念です。
by 春分 (2006-01-09 21:03) 

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