天国に手が届きそうな青い夏の空 [日光]
とりあえず、体調は回復しました。
お気づきの方もいらしたでしょうが、日曜日に行って来たのは日光白根山でした。
関東以北で一番の標高2578mの山ですね。
菅沼から入りましたので、山頂までの標準タイム3時間15分(登りだけ)ほど。
無謀でしたね。死にかけましたね。4時間かかっちゃったし。
家を4時過ぎに出て、6時には登りはじめましたが、最初はまあ何とか
写真を撮る余裕もありました。遠くに見えるのはきっと燧ヶ岳ですね。
でも弥陀が池ですでに疲れていたのだし、諦めておけばよかったのでしょうけど、
そこに山があれば登っちゃいたくなりますよね。
振り返ると弥陀が池と五色沼。
「もう少しがんばろう」なんて思う心がいけない。
ただ、弥陀が池あたりまでは鳥はほとんど撮れていませんでした。
コマドリもセンダイムシクイも近くで鳴きまくりでしたが、姿は見えず。
ルリビタキが遊びに来てくれたくらいで、あんまり鳥撮り向きの場所じゃない。
それが、森林限界を超えるというのか突如山の風景が変わると、
飛び交い鳴き交わす鳥がいるし。へろへろでもやはり登ってしまいます。
もっとも、それはビンズイだったようです。なじみの鳥でした。
ビンズイは夏に高地ですごすのですね。
がんばって頂上に立った頃にはもう生きているのが精一杯の様子でした。
「教えて ここはどこ 私は生きているの」状態でした。
まあ前日草取りをだいぶしたのが祟ったか、それまでの夏バテのためか、
ストック代わりの一脚を持って出るのをうっかり忘れたためか、
あるいは他の人より5kgは重いであろう白いレンズを含む機材のためか。
そんなわけで、頂上でポーズを決める勇姿はなし。
行った証拠のよその人たちの写真だけしか撮りませんでした。
天空の人々だなー。なんだかみんなかっこいい。
ただ、もちろん、そこに至った目的である鳥の撮影は少ししました。
死にそうでもレンズは放しませんでした。
中禅寺湖が見えていました。
日光は、そもそも二荒(にこう)から転じた名とされ、二荒の元の読みはフタアラ。
フタアラは観音菩薩の住まわれる補陀落(ふだらく)即ち極楽浄土の意とか。
青い空と、岩と、風に揺れる草と。
ひどくつらい思いをしたので、もうあそこに立つことはないかもしれませんが、
もし魂というものがあって(ないと思ってますが)、天に昇るものであるならば
(地獄に落ちる率の方が高いかな、でも)、この世の名残りにもう一度ここに寄り
昇っていくのもいいかなと思っております。
信仰とは、そんなふうに生まれるものか。
鳥の写真は明日以降別記事で載せます。
by 春分 (2010-07-27 22:22)
青い空と濃い緑が綺麗ですね!
私なら絶対途中で諦めていたと思います^^;
by Lupin (2010-07-27 23:38)
お疲れ様でした!
見事な景色ですね~
私もとりあえず上っちゃう派です (^^;
後の事を考えないので、結構後から痛い目にあいます (^^;;;
by レイリー (2010-07-27 23:51)
この時期の4時間の苦行は無謀以外の何ものでもありませんね。もっとも、真冬ならもっと無謀といわれるでしょうが。
苦行の甲斐あって極楽浄土を見ることができたのだなぁ。生きているのが精一杯の頂上・・・ランナーズハイみたいなものだろうか?(違うか?)
by キタノオドリコ (2010-07-28 06:41)
天国にキッスしてきましたか~?
by ころくま (2010-07-28 07:47)
この時期に2500m以上の山に登るなんて私には到底考えられない。
でもカメラにレンズを離さない根性は見上げたものですね、お疲れさん。
by enosan (2010-07-28 07:51)
読みながら、酸欠になっちゃいそうでした^^:
by ゴーパ1号 (2010-07-28 08:53)
重い機材持参の登山、疲れも一入でしょうね。無理は禁物ですよ。
by Silvermac (2010-07-28 09:14)
とても私には登れません、カメラをレンズを放さない、根性大したもんです。
by めもてる (2010-07-28 10:11)
山、登りたいな
by あーちゃ (2010-07-28 10:30)
死にそうな思いをなさって撮られたのだと思うときれいな景色が一層貴重に思えます。 ^^
こんなに暑い時期でなければ向こう岸を見ずに登れたのでしょうか?
by 畑の帽子 (2010-07-28 12:25)
登山は独身時代にしたっきりです。
証拠写真残しておくんだった!失敗したわ^^
by psvt.abl (2010-07-28 12:43)
暑いし、とても辛かったでしょうね・・・。
光の当たり方から、相当日光が照って 暑そうなのがわかります。
でも雲海が見れて 素晴らしい景色は登った人でしか見れない
貴重な光景ですね。
私も体力があれば 登ってみたいです(^-^)V
by aya (2010-07-28 20:47)
大きな負荷(手持ちで)を懸けてそれも凄いピッチで登ったんですね。
御身が軽い分、頑張っている姿が目に見えます♪。
鳥を見ながらだと1.5倍は時間が必要です☆彡
鎌型のアマツバメが素敵ですね、、、
尾羽がツバメ型にならないのはハリオアマツバメ、
格好いいですね(*^^)v
by ハギマシコ (2010-07-28 23:33)
お疲れさまでしたm(_ _)m
この青い青い空はなによりのご褒美…(^o^)
by 下総弾正くま (2010-07-29 01:35)
おはようございます^^
筋肉つったのでしょう、かなりの筋肉疲労があったようですね。
大腿部まできたら、かなりヤバいです。
背中まできたようですから、ほんと、三途の川の手前まで行って、引き返されたのね、良かった。
無事下山できて、何よりでした。
by せつこ (2010-07-29 05:49)
うわっ!
すごいとこ登ったのですね
けど 死にかけただけあって(笑 きれいな青空や緑にあえたのですね
by ねこじたん (2010-07-29 06:23)
爺が那須の茶臼岳に登った時、もうこれが最後だな!”と思った時が・・・
春分さんが辛い思いされた気持ちが分かります。生き返りましたか?笑
私は湯元から菅沼に抜けました。当時はホテイアツモリの株が見られたんですよ。
by 旅爺さん (2010-07-29 07:38)
ルリビに遭いたいです^^
by くまら (2010-07-29 17:13)
大変な山登りだったのですね~~!
ご無事でよかったです~(^0^)
今回は記憶に残る体験だと思います^^
空が綺麗ですね~~~♪
by 沙羅朋 (2010-07-29 17:15)
ひゃ~、レンズ加重5kgとはさらにご無理なされましたね。
(同世代グループでは道具の軽量化自慢をし合っているというのに・・)
白いレンズ決死隊なだけあって写真もいつもと違う感じがします。登っている時の苦しさが一気に浄化されて心はスペアミントのように爽快というか・・
山岳信仰は古くからありますが私はそこまでの精神的ゆとりもなくただただ修行道でした。ただ必ず精神面で対価が得られたので良かったです。
最近はピークにさえこだわらない岳人に落ちぶれましたが(笑)、それでも帰ってくると何らかの収穫がありますね。
ご無理なさらないでいいとこ撮り(鳥)してください~!
by きみどり4901 (2010-07-29 18:52)
もう少しで天国が見れたのに・・・惜しかったですね。(笑
by 坊主頭 (2010-07-29 19:44)
思い機材は堪えますね。お疲れ様です。
信仰は心の拠り所って事だと思います。
しかも他人に教わるんじゃなくて自分で探すべきなんです。
by jan-ll8 (2010-07-29 21:15)
弥陀ケ池から上がとにかくきついですよね!
私も、死ぬかと思いました。
頂上の岩の上で、中越地震に遭遇した時は、本当にこの世の終わりかと思いましたよ!
青空がきれいですね。
これだけ、見晴らしが利く日に登れてよかったですね。
by 袋田の住職 (2010-07-29 21:21)
Lupinさん、
> 青い空と濃い緑が綺麗ですね!
山の上の空はやはりきれいですねー。
> 私なら絶対途中で諦めていたと思います^^;
そんなのが本当の勇気と知識では知っていますが、いつも勇気がないです。
レイリーさん、
> 私もとりあえず上っちゃう派です (^^;
そんなことではいつか死んでしまいますよー。
ま、命あるものはみないつか死ぬのですが。
キタノオドリコさん、
> この時期の4時間の苦行は無謀以外の何ものでもありませんね。~
まあ行き帰り合わせて9時間でしたけど、本来なら5時間でOKだったはずだし。
ころくまさん、
> 天国にキッスしてきましたか~?
タイトルをいじってくれるのはころくまさんくらいだなー。
ま、死神のキッスを受けるところでした。
enosan、
> この時期に2500m以上の山に登るなんて私には到底考えられない。
夏だから山の上は涼しいと思ったのもありましたし、事実そうでしたが。
ゴーパ1号さん、
> 読みながら、酸欠になっちゃいそうでした^^:
富士山に登ったときは頭が痛くなりましたが、今回はそっちは大丈夫でした。
それほど空気は薄くないのでしょう(程度のほどは計算で出せるはずだが)。
ちなみに富士山のときは最初から頭痛薬をたくさん持って行きました。
Silvermacさん、
> 重い機材持参の登山、疲れも一入でしょうね。無理は禁物ですよ。
思い知りましたので、今後は危ないことはしないと思います。
めもてるさん、
> とても私には登れません、カメラをレンズを放さない、根性大したもんです。
日本男児としてやはり根性は見せないと。
そういえば、富士山と違って欧米人は殆どいなかったなぁ。
あーちゃさん、
> 山、登りたいな
うむ。体力つけたら登りましょう。体力にふさわしい山もあるし。
夏は夏の良さが、秋はまた秋でいいですよー。
畑の帽子さん、
> こんなに暑い時期でなければ向こう岸を見ずに登れたのでしょうか?
いろいろ用事がありそうなので、夏休み前に上ってしまいましたが、
お彼岸の頃に登っていたら、何かに引っ張られてしまったかもしれません。
psvt.ablさん、
> 登山は独身時代にしたっきりです。
> 証拠写真残しておくんだった!失敗したわ^^
ここから見えていた燧ケ岳も、見えなかった富士山も私は登りましたが、
思えば証拠写真らしいものがありません。夢だったかな。
ayaさん、
> 暑いし、とても辛かったでしょうね・・・。
高い山ですしね、頂上付近はそれほど暑くは感じませんでした。
それとも、感覚がすでに麻痺していたかな。
いやいや、いい風を感じてましたので、それほど麻痺していたことはないかな。
ハギマシコさん、
> 鳥を見ながらだと1.5倍は時間が必要です☆彡
行きはそんなペースですが、帰りは2倍かかってますからねー。お恥ずかしい。
> 鎌型のアマツバメが素敵ですね、、、
> 尾羽がツバメ型にならないのはハリオアマツバメ、
ハリオアマツバメですね。もう少し大きく撮れた写真もあります。次に載せます。
下総弾正くまさん、
> この青い青い空はなによりのご褒美…(^o^)
青い空は、まずは岩盤で、ここに鳥が飛ばないといけません。飛びましたが。
せつこさん、
> 背中まできたようですから、ほんと、三途の川の手前まで行って、引き返されたのね、
背中がつったのは、実は疲れきったところで鳥を撮ろうと身体を捻ったからですが、
足は理由なくつりましたので、そうとう消耗していましたね。あぶないところでした。
ねこじたんさん、
> すごいとこ登ったのですね
普通の人にはほどほどのすごさなのでしょうけど、体力なしなのでかなりすごかったです。
> けど 死にかけただけあって(笑 きれいな青空や緑にあえたのですね
死にかけるような登山、まして普通に登山道がある山で死にかけるなど恥と思いますが、
やっちまいました。
旅爺さん、
> 爺が那須の茶臼岳に登った時、もうこれが最後だな!”と思った時が・・・
何事も経験とは思いますが、死んでしまってはもともこもないですね。
> 春分さんが辛い思いされた気持ちが分かります。生き返りましたか?笑
> 私は湯元から菅沼に抜けました。当時はホテイアツモリの株が見られたんですよ。
だいぶ元気になったので「次はロープウェイを使えばいいんだな」と懲りない様子です。
くまらさん、
> ルリビに遭いたいです^^
せめて写真だけでも来週か、再来週くらいには。メスでしたが。
沙羅朋さん、
> 今回は記憶に残る体験だと思います^^
これがなかなか忘れん坊でして。もうだいぶ記憶は薄れています。
懲りずにまた挑戦したりして。
きみどり4901さん、
> 山岳信仰は古くからありますが私はそこまでの精神的ゆとりもなくただただ修行道でした。
> ただ必ず精神面で対価が得られたので良かったです。
まあ、よかったです。
> 最近はピークにさえこだわらない岳人に落ちぶれましたが(笑)、~
おお。それは悟りというものかも。
坊主頭さん、
> もう少しで天国が見れたのに・・・惜しかったですね。(笑
同じ頃滝つぼに落ちたご婦人やヘリと落ちた親父たちとご一緒できたかもしれません。
山は危ないですね。気をつけていて何も悪くなくてもだめなときはだめ。
ちょっと「生かされている」意識を持ちました。
jan-ll8さん、
> 重い機材は堪えますね。お疲れ様です。
後半、穴を掘って隠して帰って後日取りに来ようかと思いました。気の迷いですね。
> 信仰は心の拠り所って事だと思います。
> しかも他人に教わるんじゃなくて自分で探すべきなんです。
多くの人は考え抜く苦しみよりは既製の宗教を受け入れますね。
もし自分で探し抜けたら、それは宗教ではないですね。信仰ではあるのかもしれないけど。
袋田の住職さま、
住職さまもいらっしゃるのに、信仰めいたことを書いてしまいました。お恥ずかしい。
> 弥陀ケ池から上がとにかくきついですよね!
> 私も、死ぬかと思いました。
おおー。理解者ですね。
> 頂上の岩の上で、中越地震に遭遇した時は、本当にこの世の終わりかと思いましたよ!
それはもう終わりかと思いますね。
by 春分 (2010-07-29 22:06)
人より5kgも重い装備でのぼられたのは、
それだけでも大変でしたでしょうに・・・
おかげさまで、素晴らしい景色を拝見させていただきました。
もうお疲れは、取れましたでしょうか。
by きまじめさん (2010-07-29 22:26)
春分さんも神様に一歩近づかれたのでしょうか(^^)
>死にそうでもレンズは放しませんでした。
さすがです。お陰で素晴らしい写真を拝むことが出来ました。
空気も綺麗なのでしょうね。羨ましいな。
by ミモザ (2010-07-30 08:22)
熱中症の大発生の中、ちょっと無謀だったかもしれませんね。
無事に帰ってこられてよかったです。
1年前の思い出がよみがえってきました。
樹木限界線から先が辛かったですね。
by nikkin (2010-07-30 09:06)
絶景ですねぇ。。死ぬ思いをしても、この風景が目の前に現れたら
もしかしてまた登ってしまうのかも。。天空の人々がホントにかっこよい♪
by po-net (2010-07-31 20:55)
天空の人、かっこいい。
しかもみんな逞しい体つきをしている。
by asahama (2010-08-01 08:10)
2578m!思い器材を背負って山に登るのは、タイヘンだったでしょう...
清々しい山の風景を拝見させていただきました。
by sakamono (2010-08-01 19:12)
笑っちゃいけないけれど、微笑ましく拝見しました、
私も50歳くらいの頃、菅沼からピストンしました。
鳥を撮るのに白レンズ重いですからね、最近の私は登りは倍の時間です。
でも山に登った気分、達成感は格別だったでしょうね。
by ももこ (2010-09-06 22:30)