「アースウォッチの集い」と不忍池界隈 [アースウォッチ]
アースウォッチ・ジャパンの「集い」に出かけてみました。その報告をします。
夏の里山環境プロジェクトに一緒に参加した人にも講演会の報告をしたいし。
でも、花鳥風月ネタ以外のときはnice!が減りますから、ご興味のない方も多いかと
思いますので、そんな方々のために不忍池界隈の写真を載せておきます。
コメント等はそっちでいじって下さい。
既に何度も書いていますが、「アースウォッチ」はフィールド研究者にボランティアを
紹介する特定非営利活動法人です。ボランティアは例えば自然好きの普通の人で、
参加すると研究の一端を担え、研究者の話を聴ける、程度のいいのエコツアーの
斡旋という側面もあります。もちろん研究者もボランティア参加者も大いに有難くて
アースウォッチ自体も職員はいますがボランティアに支えられているようですし、
自分の思いで参画している人たちの組織なのでしょう。いい仕組みだと思います。
誰でも国内・海外のプロジェクトに参加できるのですが、幾分参加者は減っている
ようですし、「宣伝しておいて下さい」と言われましたので宣伝しておきます。
(ただ、安いツアーもたくさんある中ではエコツアーのつもりであれば幾分高いですけどね。)
よろしければ、アースウォッチのHPを一度覗いてみて下さい。
http://www.earthwatch.jp/earthwatch/aboutus/
話を戻しますが、その関係者60人ほどの集会があって、そこに出かけました。
8月に参加させてもらったアースウォッチ国内プロジェクト「里山と湧水環境」関連
の講演会が第一部としてあったので(第二部は懇親会)そのときの仲間と約束し
参加しました。
(、先生とアースウォッチに許可を得て写真を撮って載せています。)
いきなり、不忍池ですが。
前回も書きましたが、会場は東京大学山上会館でしたので、地下鉄を使わず
私は上野から歩いて行きました。上野駅から東大への途中には不忍池があり、
不忍池は先に載せた通り、キンクロハジロたちが来ていましたので、そっちの
撮影を外すわけには行きませんでした。
上野公園も上野東照宮などなかなかこの季節もいい撮影スポットがありますし。
東大鉄門へ向う無縁坂の横の赤レンガの壁もちょっと撮りたかったし。
ということで、また話が逸れましたが、
私の会社は環境意識の高い会社であることをアピールしておりますし、
その方面で技術開発をして次のビジネスを進めようとしておりますが、
そんな背景からか、今年、アースウォッチの国内プロジェクトへの参加者を
社員からも募りました。2万5千円の研究分担金も出してくれました。
「富士山生物多様性研究イニシャティブ」という富士山周りの3種のプロジェクト
への参加で、たぶん初回の今年は10人くらいを参加させてくれたと思われます
(交通費は自分持ちでしたが)。
(多少補足するなら、宣伝ということだけでなく、環境意識、多様性意識を持った
社員になってもらうための教育ということかと思います。それは必要なことだと
私も思います。)
今回の「アースウォッチの集い」ではこのプロジェクトをコーディネートした
河口湖フィールドセンターの館長の渡邊通人先生と研究員の西教生先生が
お話しして下さいました。
渡邊先生は3つのプロジェクトの内の「富士山周辺の絶滅危惧チョウ類」の
西先生は「富士山周辺の草原と林の鳥」の指導をしておられた先生です。
私達が参加した「富士山周辺の湧水と里山環境」の北垣憲仁先生(都留文科
大学)は別の用事があったということで渡邊先生が代わりにお話しされました。
もっとも、この里山環境のプロジェクトも渡邊先生と西先生がいらしていていて
3人で指導下さった感じで、なじみの先生達ですし(ちょっとなれなれしいかな)、
お会いできてうれしかったです。北垣先生にもお会いしたかったですが。
講演開始前に先生にご挨拶をしましたら、「あのときの写真も出てくるよー」と
言って下さり、期待しつつも、「その他大勢の一人だし、私の写真は出てこない
かもしれないな」と思っていましたが、何枚かに写っていました。
というか、加わった人を一人も残さず写真に撮っていたようで、うれしい配慮です。
あのときの集合写真も出ておりました(矢印の先が私です)。
この活動のはたぶん名古屋のCOP-10でも話されたとのことでしたので、
私達は世界の環境学者に紹介されたようで、その他大勢としてもうれしいです。
講演自体もとても面白く、特に渡邊先生の蝶の研究は目からうろこの内容でした。
先生の蝶の研究は蝶やその幼虫にマーキングをして、その行動を記録するという
地味とも言える内容がメインでしょうが、そこからまったく知らなかったような行動
がはっきりと表されていて、驚かされました。
広々としたフィールドの数ある食草のうち、蝶が集まりやすい場所は限られると
いうこと、そんなホットスポットにはコアとサテライトがあったり、突然ホットスポット
間を移動する個体がいたり、雌雄で行動パターンがまったく違ったり。
長年の研究をまとめた地図を見てちょっと鳥肌が立ちました。
そんな研究は直接の貢献もしているようです。
甲府の河川工事で絶滅危惧蝶のフィールドが激減するという事態に際し(メモを
会社において来たので本日は正確な数字が書けないですが4haが0.8haにな
ったのだったかな)、河川工事事務所と相談して蝶の集まる場所を避けて開発を
してもらうことができたそうです。それでも、周辺の開発で蝶は減ったようですが、
絶滅することはなく、工事後も観察できたとのことでした。
西先生の鳥の話はもちろん面白く、観察対象とした鳥が草原のオオジシギと森
のキビタキという馴染みの鳥でしたので、こちらも楽しく聞かせてもらえました。
縄張りを持つ鳥達であり、そんな様子が例えばキビタキで人工林と自然林で違う
のかと言ったことがテーマであったようです。
実は私は「鳥や蝶のテーマでは人気が高くて参加選抜で漏れるかもしれない」と
思ったこともあってカヤネズミとバイカモの里山環境プロジェクトを選んだもので、
来年は自費で、本来の趣味の鳥の方に参加させてもらおうと思いました。
鳥担当の西先生にもそう宣言して来ましたので、来年も梨ヶ原の鳥をこのブログ
に載せることになるでしょう。カヤネズミの北垣先生には申し訳ないですが。
でも、私の参加したカヤネズミとバイカモの研究の写真を見ながら、
これは今後とも唯一無二の特別な時だったなと改めて思いました。
楽しかったです。仲間達を一人一人を思い出しておりました。
でもその仲間達はこの日4人集まるはずでしたが、講演を聴けたのは私だけ。
みなさん忙しい様子で、懇親会から1人合流し、途中で1人。
最後の1人は三本締めと共に到着していました。
それでも会えてよかったですけどね。
忘れないように不忍池写真も。
キンクロハジロとスズメは前々回に出し切ったので、もっぱらユリカモメ。
さて、講演の話に戻ると、
富士山の多様性について、渡邊先生はその高度差と古い周りの地層と新しい
火山である富士山の地層による多様性で説明しておられました。
富士山域は(考え方にも寄りますが)国土の2.8%を占めるに過ぎませんが、
そこには虫も鳥も30%余りが(これもメモがないので不正確ですが)集まる場所
だそうです。
今月話題の西湖のクニマスも、富士五湖がサイズに比して深い湖であることが
他では生き残らなかったこの魚を生かしたのではないかと話しておりました。
渡邊先生は「本栖湖にもいると思う」と何度か言っておられましたし。
さて、いろいろ書きたいことはあったはずなのですが、忘れてしまいました。
懇親会も楽しかったですし、うちの会社は教員を対象にアースウォッチの
海外プロジェクトに参加してもらうのを助成する「教員フェローシップ」への
資金提供をしていますが、それで参加された先生とかと話ができましたし、
ちょっと会社が好きになりました(今も嫌いではないですけども)。
(教員フェローシップは来年も募集があるでしょうから、先生の知り合いが
いたら教えてあげて下さい。きっといい経験ができます。費用の約25万円
を出してもらえるし、他に準備のためのお金も出ます。)
他ではお会いできないような方(若いプロハンターの人ともちょっと話せた)
とも話せたし。面白かったです。
うーん、うまく書ききれない。ただだらだら報告になってしまった。
明日、書き直そう。とりあえず、でも、アップします。
うーん、でも申し訳ないから、もう一つ写真を載せておきます。
昨日のスカイツリー。
クリスマスライトアップだったらしい。
ヘリがずいぶん飛んでいました。
河川事務所が、その話で動くって凄いですね。それで、計画も変わってくるでしょうから・・・。
最後のスカイツリーは、ライトアップなんですか?
ピローン、ピローンで部品が飛び出た欠陥ロボみたいでお茶目ですが、背景の雲がコワい感じがします。
by いそしぎ (2010-12-25 23:50)
忙しいのに時間を作れる天才ですね。
スカイツリーのイルミネーション、ナイスです。
by ハギマシコ (2010-12-26 00:31)
環境への意識が高い企業が増えていくのはよいことですね。
by Silvermac (2010-12-26 06:22)
スカイツリー
工事中でもきれいですね~
(って今日の話題と全然違うところですみません)
by あーちゃ (2010-12-26 07:23)
環境にやさしい企業は増えたけど
人にやさしい企業は減ったような気がします
by silverag (2010-12-26 09:41)
↑シルバさん うまい!!w
by アッキー (2010-12-26 10:11)
教員さん達と企業さん達との接触ってあまりないから
お互いいい出逢いになりそうですね
by ねこじたん (2010-12-26 10:59)
蝶の研究の話面白いですね
アセスのなかでも、こういう事が生かされるといいですね
蝶が集まりやすい場所ってどんな場所なんでしょうね
by スミッチ (2010-12-26 11:18)
アンダーな不忍池が素敵ですね~
矢印あっても顔が分かりません(笑)
by (。・_・。)2k (2010-12-26 13:47)
いそしぎさん、
> 河川事務所が、その話で動くって凄いですね。それで、計画も変わってくるでしょうから・・・。
新聞とかWebとか、騒ぐ人がいたみたいです。そういうのがうまく働くこともあるのかな。
というか、河川事務所も良識ある人がやっておられるのでしょうから、話はきいてくれるでしょう。
> 最後のスカイツリーは、ライトアップなんですか?
> ピローン、ピローンで部品が飛び出た欠陥ロボみたいでお茶目ですが、背景の雲がコワい感じがします。
ピローン、ピローンはクレーンの様子ですね。完成するとなくなってしまいますね。
ハギマシコさん、
> 忙しいのに時間を作れる天才ですね。
いや、どうやら仕事と家庭にしわ寄せが。
Silvermacさん、
> 環境への意識が高い企業が増えていくのはよいことですね。
偽の環境派にならないことが大切ですが、自らはなかなかわからない。気をつけないといけません。
あーちゃさん、
> スカイツリー
> 工事中でもきれいですね~
> (って今日の話題と全然違うところですみません)
そこがいじりどころではあると思っておりました。
silveragさん、
> 環境にやさしい企業は増えたけど
> 人にやさしい企業は減ったような気がします
それはそうなのかもしれません。アッキーさんがこの後褒めてますから、私はこれだけにしますが。
週刊誌に吉本興業のギャラの話が載っていましたが、若手から散々毟り取るけど、大御所には沢山
出しているようです。若手はいつまでも貧乏なので慢心することなく芸を磨くとやら、少なくとも
たの事務所の若手は少し売れるとだめになるらしいです。
親心でしょうかね。でも、そうすると運による不公平は増大し、我慢と根性が礼賛されますね。
何がやさしいのかは難しいが、不公平を減じと弱きものにも配慮する心は不可欠でしょう。
アッキーさん、
> ↑シルバさん うまい!!w
先に言われちゃったしー。私もさすがと思いましたとも。
ねこじたんさん、
> 教員さん達と企業さん達との接触ってあまりないから
> お互いいい出逢いになりそうですね
いい出会いになりました。
私はどうも学校の先生を良く思っていないところがありますが(友人もいるのですがダメ先生も
見てきたわけで)、今回会った先生はめちゃくちゃいい人でした。先生全般の株も急上昇です。
スミッチさん、
> 蝶の研究の話面白いですね
> アセスのなかでも、こういう事が生かされるといいですね
知らないだけで、いろんなところでいろんな研究者やボランティアが活躍しているのでしょう。
> 蝶が集まりやすい場所ってどんな場所なんでしょうね
食草だけでも決まらないようだし。その辺がわかるといいのでしょうね。
でも、どんな生物も1個体では生きられず、集まらないといけないわけで、
何かの仕組みが働くのでしょうね。
2kさん、
> アンダーな不忍池が素敵ですね~
最近、こういうのが多くて。
> 矢印あっても顔が分かりません(笑)
2kさんみたいに出せないですって。
by 春分 (2010-12-26 21:01)
蝶も研究したら面白いでしょうね、私はセミが好きです。
いえどうでもいいことでしたが、虫って楽しいです♪
by aya (2010-12-26 22:00)
来年は野鳥カメラマンからの卒業が期待できそうです。
by 地下木 (2010-12-26 22:19)
カヤネズミ君たちも貴重な存在で、そして、かわいいんですよね~
季節柄、おまけのスカイツリーがとてもきれい^^
by psvt.abl (2010-12-26 23:23)
一見地味のような環境問題、真摯に取り組まれておられるのですね。
工事計画を変更することで、チョウの絶滅を防ぐことが出来たという話、
素晴らしいことだと思います。
by きまじめさん (2010-12-27 00:39)
不忍池にキンクロは少ないでしょう、、カモ全体も。
多いのはユリカモメ、、と、スズメ♪
スカイツリーはきれいですね~
夜は見たことがないんです(汗)
by sera (2010-12-28 19:55)